CocoCut vs セトログ:友達と撮る時間か、自分のために残す日常か
2026年の春、韓国や香港のスマートフォンの画面に、小さな習慣が広がりました。1時間に1回通知が届くと、友達同士が今まさに目の前にある景色を2秒だけ撮るのです。大学の講義室の机、コンビニのコーヒー、雨の横断歩道、帰りの遅いバス。
そのきっかけになったアプリが「セトログ(setlog)」です。日本の学生を対象にした調査では、91.4%がセトログを知っており、約4人に3人が使ったことがあると答えています。忙しい毎日を送る友達同士にとって、同じ瞬間の短い動画を送り合うことは、メッセージよりも気軽で、公開SNSよりも温かいやり取りでした。
友達とつながり続けるための、とても素敵な仕組みだと思います。ただ、グループの部屋が静かになったあと、ふと別の問いが浮かぶことがあります。友達と歩調を合わせる日ではなく、自分ひとりの日はどう残せばいいのでしょうか。

結論から言うと: セトログは、友達と同じ時間を分かち合うためのアプリです。CocoCut は、自分のための日常を1秒ずつ、自分のペースで記録していく動画日記です。
どちらも日常の短いクリップを1本のVlogにまとめるため、よく比較されます。けれど根っこにある「なぜ記録するのか」という考え方はまったく別です。以下のセトログに関する情報は、すべて2026年10月時点の報道、利用ガイド、プライバシーポリシーに基づいています。
セトログとはどんなアプリか
セトログは、ソウルとニューヨークに拠点を置くNew Chat Inc.が開発したアプリです。2025年12月にApp Storeで公開され、Google Playでも配信されています。カテゴリは「ソーシャルネットワーキング」で、ダウンロードは無料です。
このアプリの軸にあるのは「一緒にいる感覚」です。友達とルームを作るか参加すると、1時間ごとに全員へ約2秒の動画を撮るよう通知が届きます。1日の終わりには、それぞれのクリップが分割画面のVlogになり、同じ瞬間に友達が何をしていたかが並んで再生されます(Korea JoongAng Daily、South China Morning Post)。
みんなで共有するルームだからこそ、ルールもその形に沿っています。
- 友達とのグループ。 日本語の利用ガイドやレビューでは、最大20人までのグループが言及されています。
- リアルタイム撮影のみ。 各種ガイドでは、カメラロールから動画を追加したり、撮り逃した時間をあとから埋めたりすることはできないと説明されています。
- シンプルな編集と書き出し。 字幕や最近追加されたいくつかの機能など、軽い編集に対応しており、1日分のVlogをカメラロールに保存できます。
- アカウントと暗号化クラウド。 利用にはアカウントを使います。プライバシーポリシーによると、写真と動画はエンドツーエンド暗号化されてソウルのAWSに保存され(運営会社も閲覧不可)、ユーザー名は米国のAWSに保存されます。
これらはどれも欠点ではありません。離れた場所にいる友達と今の空気を共有するには、毎時の合図でタイミングを揃え、その場のカメラで撮り、暗号化されたサーバー経由で友達の端末へ届ける仕組みが欠かせないからです。
ひとりの日常を、自分のために残すということ
日々の動画を撮ろうとするとき、私たちはつい「誰かが見ること」を前提にしがちです。気心の知れた友達だけの小さなグループであっても、動画はひとつの挨拶になります。「今こんなところにいるよ」と伝えるための映像です。
1時間以内に誰かが見ると思えば、無意識のうちに少しだけよそ行きの視点になります。面白い構図を探したり、何も起きない静かな午後を飛ばしたりします。親しい相手の前であっても少しだけ背伸びをするのは、人が誰かと同じ部屋にいるときの自然な振る舞いです。
その部屋から一歩出ると、カメラの意味が変わります。
自分以外の誰にも見せない前提で撮るとき、カメラは「伝える道具」ではなく「暮らしに目を向ける道具」になります。誰のためでもない、自分の何気ない1日にも、丁寧に向き合う価値があります。朝の食卓に差す光、窓を打つ雨音、仕事帰りの道、静かな夕食。そんな1秒を残すのに、20人の観客は必要ありません。
観客がいなくなると、撮るものが変わります。グループに説明しやすい場面を探すのをやめて、自分にとって本当に心に残った瞬間を拾うようになります。静かな火曜日にクリップが1つだけでも、それは失敗ではありません。その日の火曜日がそういう1日だった、というだけのことです。
そうして集めた個人の1秒は、時間が経つほど重みを増していきます。グループのVlogはその夜の楽しいおしゃべりのようなもので、その瞬間に味わう良さがあります。一方、自分のために少しずつ撮りためた1か月分の秒数は、1年後に何度でも見返したくなる短い映画になります。誰かに見せるためではなく、自分が過ごしたままの暮らしの手触りがそこに残ります。
CocoCutとはどんなアプリか
CocoCutは、「ひとりの人生は、それ自体で真剣に記録する価値がある」という考えから生まれた、おひとり様向けの動画日記アプリです。iOSとAndroidで利用できます。
シャッターを押している間だけ1秒または2秒のクリップを撮影でき、もう少し長く残したいときは長押しで最大10秒まで撮れます。クリップは撮影した時間順に自動で並び、そのまま1本のVlogにつながるため、タイムライン編集は必要ありません。
CocoCutの仕組みはすべて「この記録は自分のもの」という考えを支えるために作られています。
- 自分だけの記録。 アカウント登録はありません。クリップはアプリ内に残り、完成した動画は端末の「写真」ライブラリに保存されます。クリップや動画がサーバーにアップロードされることはありません。ここでのプライバシーは宣伝文句ではなく、個人の日記であることから自然に生まれる結果です。
- バックアップについての正直な注意点。 サーバーに何も置かないため、バックアップはご自身の役割になります。端末を紛失したときに備えて、完成した動画はiCloud写真やGoogleフォトをオンにして守ってください。
- 撮り忘れた日の穴埋め。 忙しくてアプリを開けなかった日は、「写真」にある撮影済みの動画を選んで残したい1秒を切り取って追加できます。
- 自分の時間を並べる分割画面。 同じ時間の友達を並べるのではなく、自分のクリップを2〜9個、1つのフレームに並べて同時再生できます。分割画面のグリッドを動画のカバーにすることもできます。
- 1本の作品として仕上げる。 字幕、日付や場所のステッカー、フィルター、音楽を添えられます。書き出しは標準のMP4形式で、720Pは無料、1080Pまたは4Kの無料書き出しも2回分あり、書き出し時に誰でも透かしをオフにできます。任意のCocoCut VIPでは、1080P・4K書き出しと無制限のVlogが追加されます。
セトログとCocoCutの比較
| セトログ | CocoCut | |
|---|---|---|
| 目的 | 友達と一緒に記録する | ひとりで自分の日常を記録する |
| 撮るタイミング | 1時間ごとの通知が来たとき | 残したいと思ったらいつでも |
| クリップの長さ | 約2秒 | 1秒・2秒、または長押しで最大10秒 |
| 過去の動画の読み込み | 不可(ライブ撮影のみ、撮り逃しの補填なし) | 可能(「写真」から穴埋め・トリミング) |
| アカウント | 必要 | 不要 |
| 動画の保存場所 | ソウルのAWSにエンドツーエンド暗号化保存 | クリップはアプリ内、完成動画は「写真」へ |
| 分割画面 | 同じ瞬間の友達同士 | 自分のクリップ2〜9個を1画面に配置(カバーも可) |
| 編集機能 | 軽い編集(字幕や最近の追加機能など) | 自動つなぎ、字幕、日付・場所ステッカー、フィルター、音楽 |
| 書き出し | 1日分のVlogをカメラロールへ保存 | MP4書き出し(720P無料、1080P/4K無料2回、誰でも透かしオフ可) |
| 料金 | ダウンロード無料 | 基本無料(任意のCocoCut VIPあり) |
| 対応OS | iOS / Android | iOS / Android |
リズムの違い:毎時の通知か、自分のペースか
毎日使ううえで大きな違いになるのが、時間との付き合い方です。
セトログには共有の時計が流れています。1時間ごとの通知があるからこそ、みんなのクリップが1日の終わりに1枚の分割画面として揃います。誰かと一緒に過ごしたいとき、その合図は楽しいものです。ただ、数週間続くと、60分おきの通知に少し疲れてしまうこともあり、「Time to Log」の通知を静かにする方法を探すユーザーもいます。
CocoCutには毎時のスケジュールがありません。残したいものに出会ったときに撮り、静かな日は1クリップだけで十分です。アラームなしでゆるやかに続けたいときは、ホーム画面ウィジェットを置いておけば、Vlogの進み具合が静かに見え、タップひとつでカメラが開きます。
どちらを選ぶか
セトログとCocoCutのどちらが合っているかは、「この動画を誰のために撮るのか」で決まります。
セトログが向いているのは、 友達と一緒に記録したいときです。離れた場所にいる仲間が同じ時間に何をしているかを見合い、その場の空気を共有したいなら、セトログはとても温かい場所になります。
CocoCutが向いているのは、 自分の人生を自分のために記録したいときです。自分のペースで撮り、撮り逃した日は「写真」から補い、アカウントなしで自分の月日を1本の映画として残したいなら、CocoCutがそのための道具になります。
もちろん、両方使うのも自然な選び方です。旅行や新学期のにぎやかな時期はセトログで友達と盛り上がり、それとは別に、自分だけの静かな日記をCocoCutで続けていくこともできます。
誰にも見せない普通の1日にも、残しておく価値があります。そう感じたら、iOSまたはAndroidでCocoCutを無料でダウンロードしてみてください。ほかの個人向け動画日記アプリも比較したい方は、1 Second Everyday代替アプリのガイドもあわせてどうぞ。
よくある質問
セトログとCocoCutの主な違いは何ですか?
セトログは、友達のグループで1時間ごとに約2秒の動画を撮り合い、分割画面のVlogを作るソーシャルアプリです。CocoCutは、見せる相手がいなくても自分のペースで日々を記録できる、おひとり様向けの動画日記アプリです。
セトログに撮った動画はサーバーにアップロードされますか?
はい。2026年10月時点のセトログのプライバシーポリシーによると、写真と動画はエンドツーエンド暗号化された状態でソウルのAWSサーバーに保存され(運営会社も閲覧できません)、ユーザー名は米国のAWSに保存されます。CocoCutでは、クリップはアプリ内に残り、完成した動画は端末の「写真」ライブラリに保存されます。クリップや動画がサーバーにアップロードされることはありません。
カメラロールにある過去の動画を追加できますか?
CocoCutでは可能です。撮り忘れた日があっても、「写真」から撮影済みの動画を選び、残したい1秒を切り取って追加できます。一方、セトログは各種ガイドでリアルタイム撮影専用と紹介されており、カメラロールからの追加や逃した時間の埋め合わせはできません。
CocoCutは無料で使えますか?
iOSとAndroidで基本機能を無料で使えます。720PのMP4書き出しが無料なほか、1080Pまたは4Kでの無料書き出しが2回分ついており、書き出し時に誰でも透かし(ウォーターマーク)をオフにできます。任意のCocoCut VIPでは、1080P・4K書き出しと無制限のVlog作成が追加されます。